初登場、肥薩おれんじ鉄道の駅になります。

鹿児島中央駅から川内駅までは鹿児島本線の駅になるのですが、

そこから先の川内駅〜八代駅の区間は2004年の九州新幹線の部分開業により、

第三セクターの「肥薩おれんじ鉄道」へと移管されました。

東シナ海の見える駅、薩摩高城(さつまたき)駅。

川内駅からしばらく北上すると、列車の車窓から東シナ海を望むことができます。

この海が見え出すところに位置するのが当駅になります。

薩摩高城駅と駅入口から見える東シナ海。
薩摩高城駅と駅入口から見える東シナ海。

薩摩高城駅の歴史

駅名標です。
駅名標です。

当駅は1952年、国鉄鹿児島本線の草道駅と西方駅の中間に新駅開業しました。

1970年以降は完全無人化され、1976年には駅舎のも撤去されました。

2004年、九州新幹線開業後は肥薩おれんじ鉄道に移管され、現在に至ります。

薩摩高城駅の構造

当駅の構造は、相対式ホームの2面2線になります。

薩摩高城駅の跨線橋から。カーブ上に駅のホームがある。
薩摩高城駅の跨線橋から出水、八代駅方面を。カーブ上に駅のホームがあります。

上の写真、右手のホームが1番乗り場、左手のホームが2番乗り場です。

薩摩高城駅の跨線橋から。こちらは川内駅方面になります。

鹿児島本線であった名残として、駅のホームの有効長はそれなりにあります。

ただし、現在は2両分のみ使用されており、残りの大部分は柵で仕切られており立入禁止となっております。

薩摩高城駅のホーム。(過日撮影)
薩摩高城駅のホーム。(過日撮影)出水、八代駅方面になります。

特に、海側のホームである2番乗り場は特急列車など通過列車が高速で通過できるよう

線形は1線スルー形式を採用し、カーブであるためカント(傾斜)がつけられています。

それに伴い、列車の乗降は傾斜の少ない1番乗り場を使うことが多くなります。

なお、当駅で列車交換がある場合は2番乗り場も使うこともあるそうですね。

薩摩高城駅のホーム。(過日撮影)こちらは川内、鹿児島中央駅方面になります
薩摩高城駅のホーム。(過日撮影)こちらは川内、鹿児島中央駅方面になります。
2乗線の線路は高速走行できるように傾斜がついています。

かつて当路線が鹿児島本線だった頃、私は博多駅〜西鹿児島駅(現在の鹿児島中央駅)を運行していた787系特急「つばめ」をよく利用していたのですが、

当駅では1線スルーの形状を生かして2番線を高速で通過していたのを思い出しました。

おれんじ食堂の停車駅

国道3号線から薩摩高城駅を見下ろしたところ、

ちょうど肥薩おれんじ鉄道の観光列車である「おれんじ食堂」が停車していました。

今年、2023年3月24日で運行開始から10周年を迎えます。

お食事の内容はこちらのリンクから。

2便 スペシャルランチ

新八代駅から川内駅へ向かう便です。

2番乗り場に停車していましたが、

傾斜があるため列車とホームとの間に渡り板が設置されていました。

国道3号線から駅のホームを見下ろすと、おれんじ食堂が停車していました。
国道3号線から駅のホームを見下ろすと、おれんじ食堂が停車中。

ホームでは駅マルシェが開かれていました。

薩摩高城駅に停車中のおれんじ食堂。
薩摩高城駅に停車中の「おれんじ食堂」。
薩摩高城駅を出発する「おれんじ食堂」を動画で。
終点の川内駅へ向けてラストスパート。
終点の川内駅へ向けてラストスパート。

3便 スイーツ

川内駅から出水駅へ向かう便です。

時間も17時近くになるので、列車から夕焼けを望むことができそうですね。

おれんじ食堂3便。これから出水駅へ向かう。

なお、3便の列車も当駅では散策のため長時間停車いたします。

放ちの鐘と湯田口海岸

先ほどの項目で登場した「おれんじ食堂」なのですが、

カントのきつい海側のホーム(2番乗り場)にわざわざ停車していました。

というのは、当駅のすぐそばには放ちの鐘と湯田口海岸があって

おれんじ食堂の乗客が停車中に海岸の散策ができるように時間をとっています。

薩摩高城駅に停車中のおれんじ食堂、広めのアングルで。
停車中のおれんじ食堂、広めのアングルで。

2番乗り場から続く小道があったので、進んでみました。

海へと続く。
海へと続く小道。

ハートロック

すると、白い砂浜とハート型に並べられた石が出迎えてくれたのです。

白い砂浜にはハートにかたどられた石たち。
ハートロックと書かれた標識が。
ハートロックと書かれたボードが。

ハート型に開けられた穴から覗いてみます。

穴から見えるものは?
穴から見えるものは?
ハート型にくぼんだ岩が見えるのです。
ハート型にくぼんだ岩が見えるのです。

これを、「ハートロック」と呼んでいるようです。

ハートの中に夕日を入れ込みたかった。
ハートの中に夕日を入れ込みたかった。

時間的に夕時だったのでハート穴の中に夕日を入れ込めたかったのですが、

空が曇りがちだったので、うまく夕陽の色が出ませんでした(汗)

こんな感じにしたかったのです。

放ちの鐘

さらに、ハートロックの案内板の隣には、鐘も据え付けられていました。

この鐘は「放ちの鐘」と呼ばれているようです。

放ちの鐘。
放ちの鐘。

意味合いとして、今でいう「断捨離」といったところでしょうか?

ある程度年齢を重ねていくと、いろんなものが重たくなってしまうものです。

これから先の人生、身軽にしていこうかなと思っています。

湯田川の河口にあたる当地において

藤川天神の名前が出てきましたので、こちらの記事も参考にしてみてください。

湯田口海岸

湯田口海岸。
かつてはここには海水浴場がありました。

夏場はにぎわっていたようです。

しかしながら、東シナ海に面しているのもあり、浅瀬が少なく潮の流れが速いのもあって遊泳禁止となりました。

そのため、荒れ果てていた時期もあったそうです。

そこを肥薩おれんじ鉄道の職員さんたちにより2013年より再整備され、

景観が良くなり、散策できるようになりました。

こちらは湯田口海岸を整備した記録です。
2番乗り場の上屋のには、湯田口海岸を整備した記録が展示されていました。
湯田口海岸の展望台へ向かう階段。
湯田口海岸の展望台へ向かう階段。

階段に使われている木材は、線路で使われていた枕木を利用したのではないかと思われます。

下に敷かれている石が線路で使用されるバラストのような気もします。
下に敷かれている石が線路で使用されるバラストのような気もします。

展望台に登ってみました。

展望台から見た湯田口海岸の様子。
展望台から見た湯田口海岸の様子。

眺め、良いですね。

白い砂浜も良いのですが、対照的に河口対岸の岩肌や地層もミルフィーユっぽくてなかなか素敵なものでした。

地層がなんとも言えない。
地層がなんとも言えない。
荒々しい岩。
荒々しい岩。
海岸からは走っている列車も見ることができます。
海岸からは走っている列車も見ることができます。

最後に。

当駅は鹿児島本線時代、特急列車の通過駅としか認識していなかったのですが、

肥薩おれんじ鉄道に移管され、駅周辺が再整備されたのをきっかけにだいぶ注目されるようになっているようです。

海の眺めが良いので、また訪れてみようと思いました。

Youtube

薩摩高城駅のホームから湯田口海岸まで歩いてみた動画になります。

ありがとうございました。

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