先日とりあげた南薩鉄道に続きまして、今回も廃駅、久々の宮之城線の駅について見ていこうと思います。

宮之城線、樋脇駅は薩摩郡(現在の薩摩川内市)樋脇町大字塔之原にありました。

駅の近くには樋脇町役場があり、町の中心部に駅があったことがわかります。

地図を見ればわかると思いますが、駅の周囲の線路跡は道路に転用されています。

また、駅の前後で線路が緩やかにカーブしていたこともわかりますね。

1924年10月20日、宮之城線川内駅〜樋脇駅間の開通に伴って終着駅として開業しました。

1926年5月8日、宮之城駅まで開業したことにより中間駅となりました。

1961年9月1日、貨物および集配業務を廃止。

1970年9月30日で列車交換を廃止。(後ほど触れようと思います)

1971年2月20日、無人駅となり1987年1月10日、宮之城線廃止ともに廃駅となりました。

樋脇駅の駅舎、正面から。
樋脇駅の駅舎、正面から。駅舎前には蒸気機関車の動輪が飾られています。

宮之城線で使用していた駅舎がそのまま残っている数少ない駅だったと思います。

あとは楠元駅の木造駅舎が残っていたかなあ。

すなわち、コンクリート駅舎はここだけです。

宮之城線自体、コンクリート作りの駅舎の駅はここ樋脇駅だけだったはずです。

後日書く予定ですが、肥薩線の霧島温泉駅や指宿枕崎線の西頴娃駅のような雰囲気を持っていますね。

きっぷ売り場だったところ。窓越しに事務室があった。
きっぷ売り場だったところ。窓越しに事務室がありました。
待合室だったところにはまだベンチが残されていました。
待合室だったところにはまだベンチが残されていました。
改札口。
改札口。

鉄製の改札口も廃止されてからだいぶ経つのですが残っていました。

駅構内側からの樋脇駅駅舎。
駅構内側からの樋脇駅駅舎。

当駅は2面2線の相対式ホームでしたが、先ほども触れたように、1970年9月30日をもって列車の行き違い設備が廃止されました。

樋脇駅のホーム、構内踏切から。
樋脇駅のホーム、構内踏切から。

画像左手に駅舎があり、晩年は駅舎側のホームのみ使用していたそうです。

晩年駅舎とは反対側のホームに線路があったかどうかは不明です。

樋脇駅のホーム全景。
樋脇駅のホーム全景。

駅舎とは反対側のホーム上に桜が植えられています。

桜が満開の頃、ここを訪れるものいいかもしれませんね。

それと、よくわからないのですがレールの位置に比べて当駅のホームの高さが異常に低いなあと感じました。

昔の駅のホームの高さは760mmだったようですが、他の駅のように嵩上げされた跡はないようです。

構内踏切。
構内踏切。

ローカル線の駅らしく、跨線橋ではなく構内踏切という形でホームを行き来していたのでしょう。たぶん。

それにしても線路からホームまでの高さが低い。

少しアングルを右に振ると使用されていた車輪と構内踏切で使用されていたと思われる遮断機の一部が残されていました。

車輪と遮断機。
車輪と遮断機。
樋脇駅、構内踏切と駅舎。
構内踏切と駅舎。
もうここを列車が通ることはない。
立派な駅舎は残っていますが、もうここを列車が通ることはありません。

こういったところで今回は終わろうと思います。

ありがとうございました。


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