先日取り上げた鹿児島市交通局500形に続いて、今回は形式別のまとめ記事として現在指宿枕崎線に就いているJR九州キハ200系について取りまとめようと思います。

指宿枕崎線の全景をまとめたものはこちらになります

キハ200系は1991年に篠栗線・筑豊本線の「赤い快速」用に投入された一般型気動車です。

当時増備されていた、811系電車と同様の接客設備と転換クロスシートを用い、変速機に爪クラッチ式変速機を採用していました。

翌年から指宿枕崎線用にも当形式が新製配置されました。

0番台(トイレ付き)と1000番台(トイレ無し)は1991年から製造されました。

指宿枕崎線には、1992年7月15日(鹿児島本線の特急「つばめ」787系導入と同日)より快速「なのはな」号用に7〜10編成の4編成新製投入されています。

普通列車の新車(新製配置)はこの時以降ないかと思います。

以降、当形式の追加投入や817系415系は北部九州地区からの転属で賄っています。

逆に、7、8編成と後述する559、560編成はずっと鹿児島に新製配置以来、指宿枕崎線で活躍しています。

7編成(キハ200-7、5007)

当編成は転換クロスシート車となっています。

そのため、特定の運用に入ることが多いようです。

運用については8編成のところで触れようと思います。

キハ200-7編成。

以前は17時台鹿児島駅発の快速「なのはな」号に転換クロスシート車が入っていたのですが、2024年現在はロングシート車は運用についている様です。

鹿児島中央〜郡元間にて、7番編成。
鹿児島中央〜郡元間にて、7編成。

当初はキハ200-7、1007の組み合わせでしたが、1993年8月6日の水害の際、竜ヶ水駅に停車したため1007は廃車となりました。(デビュー当初は日豊本線国分駅までの運用があったようです。)

代わりに製造された車両が5007となります。

ローレル賞のプレートがないくらいで、1008番と同じ車内レイアウトになります。

8編成(キハ200-8、1008)

製造当初からのオリジナルの仕様をしている車です。

赤→黄色への塗装変更、ワンマン運転対応、座席のモケット交換以外はほぼ原型を保っています。

朝の鹿児島駅発指宿行き快速「なのはな」号に就く8編成。
朝の鹿児島駅発指宿行き快速「なのはな」号に就く8編成。
坂之上駅に停車中のキハ200-8番編成。
坂之上駅に停車中の8編成。
キハ200-1008運転台まわり。
キハ200-1008運転台まわり。

製造当初は2両編成でも車掌さんが乗務していたため、客室と運転席の間には仕切り扉がありました。

しかしながら、1997年頃から西鹿児島〜指宿間でワンマン運転を開始するにあたり仕切り扉を撤去し、無人駅でも車内で運賃を回収できるよう運賃箱が設置されました。

また、この画像からわかるように当形式は1992年に鉄道友の会第32回ローレル賞を受賞したため、ローレル賞のプレートが助手席の仕切り窓の上部に掲げられています。

壁の色は薄緑系です。

蛍光灯にカバーがしているのもあって、車内の色が真っ白でなはい独特な色となっています。

続いて座席です。

キハ200-1008車内。
キハ200-1008車内。

座席は快適な転換クロスシート仕様です。

運転席付近の座席が優先席となっています。

モケットの柄は鹿児島地区の国鉄車でよく使われている、茶色の市松模様になります。

着席重視のため、吊り革はドア付近にのみ設置されており、その代わり各座席の通路側に手すりがついています。

キハ200-1008車内、中央部より運転席側。
キハ200-1008車内、中央部より運転席側。
キハ200-1008車内、運転席側から後部座席側を見る。
キハ200-1008車内、運転席側から後部座席側を見る。
各扉間には6列の転換クロスシートが配置されています。
各扉間には6列の転換クロスシートが配置されています。

扉間には12人座れます。

なお、窓はすべて開くわけではなく、印のある一部が上から下降する形で開くようです。

五位野駅→中名駅間の普通列車で、海沿いを走る区間になります。

今後は上り快速「なのはな」喜入駅→平川駅で、中名駅と瀬々串駅は通過します。

転換クロスシート車2編成の運用は決まっているようで、通常下記の列車番号で就いているようです。

1321D 普通列車鹿児島中央(04:18)発山川(06:02)行き始発列車

1322D+6791D(平日のみ) 普通列車山川(06:11)発鹿児島中央(07::28)行き(平日は鹿児島(07:34)まで延長運転)

6790D(平日のみ)+3327D 快速なのはな平日鹿児島(07:44)発(土休日は鹿児島中央(07:51)発)指宿(08:59)行き

3332D 快速なのはな指宿(09:32)発鹿児島中央(10:35)行き

昼休憩

341D 普通列車鹿児島中央(14:35)発喜入(15:14)行き

342D 普通列車喜入(15:35)発鹿児島中央(16:32)行き

349D 普通列車鹿児島中央(16:57)発喜入(17:37)行き

350D 普通列車喜入(17:42)発鹿児島中央(18:21)行き

355D 普通列車鹿児島中央(19:25)発喜入(20:06)行き

358D 普通列車喜入(20:11)発鹿児島中央(20:52)行き

1361D 普通列車鹿児島中央(21:11)発指宿(22:18)行き

1360D 普通列車指宿(22:38)発鹿児島中央(23:48)行き最終列車

早朝からの鹿児島・鹿児島中央〜指宿・山川を2往復した後、昼間の運用はなく14時半過ぎの喜入行きから再び運用に入ります。

鹿児島中央〜喜入を3往復した後、最後に鹿児島中央〜指宿を1往復して1日の運用は終わるようです。

先日指宿枕崎線の沿線で撮影したり列車に乗ってみたりしたのですが、この運用にロングシート車が割り当てられることもあるようです。

323D 普通列車鹿児島中央(05:58)発喜入(06:39)行き

324D 普通列車喜入(07:02)発鹿児島中央(07:45)行き

329D 普通列車鹿児島中央(08:13)発喜入(09:01)行き

330D 普通列車喜入(09:06)発鹿児島中央(09:46)行き

午前中の鹿児島中央〜喜入の2往復に関しては平日のみ4両編成の運用(転換クロスシート車2両は通常指宿側に繋いでいます)についており、土休日の2両運転の際には入っていなかったはずです。

昼休憩

1343D 普通列車鹿児島中央(15:02)発山川(16:21)行き

3346D 快速なのはな山川(16:33)発鹿児島中央(17:43)行き

休憩

3355D 快速なのはな鹿児島中央(18:48)発指宿(19:47)行き

1356D 普通列車指宿(20:50)発鹿児島中央(21:58)行き

午後からは鹿児島中央〜山川・指宿間を往復するようです。

そのうち1往復分は快速列車として入ります。

この番台は個人的には「香椎線の車両」というイメージなのですが、確かにその通りで1997年香椎線向けに501から503の3編成新製されたものです。

製造当時、本系列で初のロングシート座席、編成中にトイレは無しという形でデビューしました。

香椎線は駅間の距離が短く、混雑するようなのでこのような造りとなったようです。

ただし、全線単線の香椎線において一部の列車が高性能な当形式(残りはキハ47系)だと時間短縮等の効果を得ることができす、2003年に3編成とも鹿児島に転属してきました。

その際、500番台の方にトイレが設置されました。

(一時期トイレなしのまま運用についていたこともありましたが。。。)

なお、当番台から車掌なしのワンマン運転ができるようになっています。

501編成(キハ200-501、1501)

キハ200-1501、谷山電停付近で。
501編成、鹿児島市電の谷山電停付近にて。

快晴の青空と車体の黄色の対比が素晴らしいですね。

キハ200-501編成、南鹿児島駅からの上り列車。
501編成、南鹿児島駅からの上り列車。

木々の緑との対比もまた良ろしい。

住宅地のそばなのですが、緑が映えていました。

またこの画像には南鹿児島駅の旧ホームもちょこっと見えているので、別記事で触れていく予定です。

坂之上駅のホームと501編成。
坂之上駅のホームと501編成。
キハ200-1501車内全景。
キハ200-1501車内全景。

先ほど触れた通り、当番台は最初からロングシートとなっています。

転換クロスシート車だと座席に取っ手があり掴むことができたのですが、取っ手がない代わりに多数の吊り革が用意されています。

0番台の(初期車)に比べ、車内の壁がグレー調になっていたり、蛍光灯のカバーが省略されている点が813系200番台と同時期に製造された分似ているかなあと思います。

キハ200-1501の座席。
キハ200-1501の座席。

なお、座面のモケットの柄は303系と同じようです。

12人座れるようです。
12人座れるスペースがあります。

バケットシートではな位のですが、一応座るところの区画はありそうです。

縦位置で全景を。
縦位置で全景を。

後から登場する550番台(元の0番台)とは違いがあって、運転席スペースが広く取られているようです。

乗務員室と客室との仕切り扉は撤去されており、代わりに運賃箱が据えつけられています。

車端部の仕切扉は青く塗られています。
車端部の仕切扉は青く塗られています。

鹿児島駅→鹿児島中央駅にて録画したものです。

途中城山トンネルに入るのでエンジン音がよく聞こえます。

この番台のみ、車内片面ドア上部ににLEDの表示器が設置されています。

502編成(キハ200-502、1502)

郡元駅から発車する502編成を含む4両編成。
郡元駅から発車する502編成を含む4両編成。

なぜかしら当編成では助手席上部に「NANOHANA」ロゴが印字されていません。

二月田駅に入線する502編成。
二月田駅に入線する502編成。
502編成、横から。
502編成、横から。行き先は「鹿児島」です。

ブラインドはついているのですが、他の番台の車両に比べ、UVカットのためか窓ガラスの色が緑かかっているようですね。

キハ200-502側面。
キハ200-502側面。

先ほども触れたのですが、当編成ほ含む500番台はトイレ後付けになります。

100番台と同様にトイレの小窓は省略されました。

外から宮ヶ浜駅を発車する時の様子を記録したものです。

周りに自動車等ほとんどいなくて、DMF13HZA系のエンジン音がよく響いていました。

503編成(キハ200-503、1503)

502編成と同様にUVカットのためか窓ガラスが緑っぽく見えます。

503編成、郡元〜南鹿児島にて。
503編成、郡元〜南鹿児島にて。
503編成、郡元〜南鹿児島にて。
503編成、郡元〜南鹿児島にて、マンションの中を駆け抜けます。

キハ200-550・1550番台は元々転換クロスシート車であった、0・1000番代の車両をロングシートに改造したものになります。

原番号から550を加えた車番になっています。

指宿枕崎線では元々鹿児島にいた9→559編成と10→560編成に加え、2021年3月のダイヤ改正時より長崎から556編成と565編成の2編成が新たに加わったことにより、2024年現在9編成18両の大所帯になっています。

この転属により、昼間の鹿児島中央〜山川でキハ47に代わりキハ200の運用が増えました。

すなわち、昼間の喜入駅〜山川駅間で当形式を見ることができるようになりした。

長崎からやってきたばかり、シーサイードライナー色の頃の画像がありました。

キハ200-556編成、シーサイドライナー色。
キハ200-556編成、シーサイドライナー色。

車歴は複雑で元々はキハ200-6番編成で、元祖「赤い快速」として篠栗線、筑豊本線で運用についていました。

1991年製造1番から6番編成の位置の一つです。

私は福岡に住んでいたことがあるので、直方方面に向かう際キハ66 67系とともに赤い快速もよく利用していました。

篠栗線の急坂を快適に登っていた記憶があります。

篠栗線(福北ゆたか線)の電化後、2002年に長崎に転属しました。

2014年、ロングシートに改造、キハ200-556、1556へ改番されました。

2021年3月、鹿児島にやってきました。

したがって、556編成は唯一の赤(標準色、赤い快速)→青(シーサイドライナー色)→黄(なのはな)の全ての色を纏ったことになります。

なお、他の編成は基本的に赤→黄の2色で、565編成については後述します。

車両センターでお休み中の556編成。
車両センターでお休み中の556編成。

当編成は元々9編成(キハ200-9、1009)で転換クロスシート車でしたが、2017年、ロングシート化して現在の番号に改番されました。

なお、当編成は「なのはなDX」の自由席車として他の編成とは異なる特別塗装をまとったことがあります。

鹿児中央駅発車後の559編成。
鹿児中央駅発車後の559編成。
南鹿児島駅に入線する559編成。
南鹿児島駅に入線する559編成。

南鹿児島駅の造りが模型のレイアウトっぽくてずっと見ていられます。

559編成、中名駅にて。
559編成、中名駅にて。

559編成と同様、元々は転換クロスシート車でしたが、

2016年、鹿児島在住の編成としては初のロングシート化改造されました。

鹿児島中央駅を発車した560編成。
鹿児島中央駅を発車した560編成。
南鹿児島駅ー宇宿駅間にて、560編成。
南鹿児島駅ー宇宿駅間にて、560編成。
慈眼寺駅に停車中の560編成。
慈眼寺駅に停車中の560編成。

開いているドアからロングシートが見えます。

560編成側面。
560編成側面。

トイレの小窓は残されています。

ロングシート化改造とともに車椅子のスペースも用意されました。

五位野駅を出発する560編成。
五位野駅を出発する560編成。

壁の色や蛍光灯カバー、乗務員室との仕切りなどは0番台に準じていますが、座席のロングシート化、吊り革の増設、床の張り替えがありオリジナル車とはだいぶ雰囲気が変わりました。

キハ200-1560の車内。
キハ200-1560の車内。
キハ200-1560の座席。
キハ200-1560の座席。

ドア間の座席数は転換クロスシート車と同じ12人です。

座席は当形式の初期車で使われていた柄が採用されています。
座席は当形式の初期車で使われていた柄が採用されています。

鹿児島駅→鹿児島中央駅で録画したものになります。

2021年3月、556編成とともに鹿児島にやってきました。

元々はシーサイドライナーの15編成で転換クロスシート車でしたが、2017年10月に車内はロングシートに改造されました。

郡元駅に停車中の565編成。
郡元駅に停車中の565編成。
キハ200系の車番。
キハ200-1565の車番。

(渡り板にも書いているのですが)他地区にいる赤塗装に比べ、車体に書かれている車番の文字が小さくなっています。

また、トイレの所に小窓がついています。

そのため、他形式よりも外見で編成番号の見分けがつきにくいかもしれませんね。

南鹿児島駅に停車中の565編成。
南鹿児島駅に停車中の565編成。
五位野駅に停車中の565編成。
五位野駅に停車中の565編成。
夜の鹿児島駅で565編成。
夜の鹿児島駅で565編成。
この画像で565編成だとわかる。
この画像で565編成だとわかる。

先ほどの556編成の画像と同日に撮影したのですが、シーサイドライナー色だった頃、556編成のドアの内側は赤色に塗られたていました。(熊本にいる100番台の編成だと現在も内側のドアは赤く塗られています。)

黄色に塗装変更された際、ドアの色はシルバーに変更されました。

キハ200-1565のドア周り。
キハ200-1565のドア周り。
キハ200-1565車内全景。
キハ200-1565車内全景。

560と雰囲気は近いのですが、乗務員室との仕切り扉が残っており、青く塗られています。

同時期に製造された813系に寄せたでしょうか。

壁の色もグレー系に見えるような気がします。

また、運賃箱は運転席の後部に仕舞い込める形となっており、使用しないときは仕舞い込んでいるようです。

キハ200-1565座席。
キハ200-1565座席。

座席はロングシートの12人掛けです。

モケットの柄は560編成と同じ、当系列初期車に用いられていたデザインになります。

鹿児島駅→鹿児島中央駅までの車窓(夜)と走行音です。

途中、城山トンネルに入るのでエンジン音がよく聞こえます。

慈眼寺駅→坂之上駅にて、上り坂を登るとともに車窓には桜島が見えます。

ここにはないのですが、トップナンバーである1編成(現在の551編成)も一時期鹿児島にいたようです。

それと、現在はBE220形「BIG EYE」となりましたが、キハ220-1102は2004年から2011年まで「なのはなDX」の指定席車として活躍していました。

車両については、こちらも参考にしてください。

鹿児島にはキハ200系列でもキハ220はおらずキハ200のみの9編成18両ですが、出処や改造、改番等により編成によって車内はバリエーションがあります。

今回ある程度画像が出揃ったので、いったんまとめとして書いたものです。

各番台の項目で書かなかったのですが、番台によって床面の柄が異なっているのも見比べると面白いですね。

慈眼寺駅に停車中のキハ200。
慈眼寺駅に停車中のキハ200。
五位野駅で、キハ200同士で列車交換を行う。
五位野駅で、キハ200同士で列車交換を行います。

中身は随時更新する予定ですので、ちょくちょく見に来てください。

よろしくお願いいたします。

といったところで今回は終わりにしようと思います。

ありがとうございました。


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