今回のテーマは2021年の9月以来、超久しぶりの南薩鉄道の駅になります。

吉利駅を過ぎると、池を避けるように国道270号から離れて現在はサイクリングロードとなっているところに南薩線の線路がありました。

なお、製菓工場の近くあたりから国道に沿うように敷かれていたようです。

今はサイクリングロードとなっている南薩線跡。
今はサイクリングロードとなっている南薩線跡。

永吉駅のお話をする前に、とある名所を。

下の地図のように、永吉駅に辿り着くためには永吉川を渡る必要がありました。

川を渡るために架けられた鉄橋が永吉川橋梁になるのですが、ほぼ同時期に道路橋として石橋も掛けられました。

それが浜田橋です。

1913年に3連アーチの石橋として完成しました。

鹿児島県に現存する石橋の中で最も橋長が長く44.0mになります。

浜田橋。
浜田橋。(左岸より)

元々は2連アーチの「永吉橋」だったのを、3連アーチに改築したようです。

この橋を構築している石材には地元で採れる浜田石と呼ばれる凝灰岩が使用されています。

こちらは右岸側から。
こちらは右岸側から。
アーチ部分を拡大してみました。
アーチ部分を拡大してみました。

石が綺麗に組まれていることがわかります。

欄干部分も綺麗な細工がされています。

先ほどの画像からアングルを右に振ってみました。

すると、橋脚だけの姿が見えます。

これは南薩線、永吉川橋梁跡の橋脚になります。

永吉川橋梁の橋脚。
永吉川橋梁の橋脚。(下流側から)

南薩線の開業が1914年なので、先ほど述べた浜田橋の完成とほぼ同時期に造られました。

永吉川橋梁の長さ45m、4基の橋脚を使用していました。

1984年の廃線後、長らく橋桁も残っていたのですが、1996年の夏に橋桁は撤去されたようです。

現在は橋脚だけが残っています。

上流側から見た橋脚。
上流側から見た橋脚。

こうしてみると、橋脚の形が上流側と下流側で違うことがわかります。

すなわち、川の上流では激しい川の流れを切るように柱が尖っているのに対し、下流側では平らになっています。

永吉川橋梁跡(手前)と浜田橋(奥)
永吉川橋梁跡(手前)と浜田橋(奥)

位置関係は、上流から国道270号線、浜田橋、永吉川橋梁の順となります。

永吉川橋梁の橋脚。
永吉川橋梁の橋脚。
永吉川を渡ると急な右カーブがありました。先に永吉駅があった。
永吉川を渡ると右カーブがあります。

このカーブを過ぎた後、しばらく進むと駅がありました。

この駅が永吉駅です。

永吉駅の駅名標。
永吉駅の駅名標。

先ほども触れたとおり、永吉駅は1914年に南薩線の開業ともに誕生しました。

開業時は島式ホームを持ち1面2線の列車交換が可能な構造でしたが、

1969年に無人化されたのを期に交換設備は廃止されました。

永吉駅のホーム跡。
永吉駅のホーム跡と駅名標。
永吉駅のホームと線路跡。
ホームと線路跡。

このあたりも今はサイクリングロードになっています。

今回登場した永吉駅付近の見所を少々触れて終わりにしようと思います。

昔触れたことがあったのですが、久多島神社が永吉川の河口付近にあります。

鹿児島県内では珍しい、白い鳥居の神社です。

また、駅からは離れるのですが、永吉川を少し上ったところに永吉麓と呼ばれた地区があります。

ここでは毎年4月に「蓑笠市」、12月に「歳の市」が開催されています。

2022年、永吉歳の市より。
2022年、永吉歳の市より。

さらに川を上ると毎年10月初旬に開催される「山神の炎まつり」が行われる山神の郷公園もあります。

山神の炎まつり の様子。
山神の炎まつりの様子。

こういったところで、今回は終わりにしようと思います。

ありがとうございました。

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